仏沼の草花 Vol.11
ヌスビトハギ・クルマバナ・アキノノゲシ・エゾリンドウ
ヌスビトハギ
盗人萩
マメ科ヌスビトハギ属
写真 久保清子
日本全土の草地や道端などに生える草丈0.6〜1.2mの多年草です。茎はまっすぐ伸び葉は先がとがり3枚の小葉からなります。花は長さ3〜4mm、淡紫色の蝶形で長い穂にポツポツとまばらにつきます。花はとてもかわいいのですが実のほうも有名です。中央がくびれていて鉤状の突起があり熟すと半分にわれ人や動物の毛などについて増えてゆきます。花期7〜9月 (文 三国 孝)
クルマバナ
車花
シソ科トウバナ属
写真 久保清子
全国の山地や草地に生える草丈20〜60cmの多年草です。茎は直立し四角形で下向きの毛があり、葉は濃い緑色の対生で葉脈が目立ちます。中心の茎や葉の脇から出る茎に、長さ8〜10mmの紅紫の花が数段輪生しますがそのようすを車輪に見立てたことが名前の由来になっています。仏沼ではヨシの生えている道端でよく見られます。花期8〜9月。(文 三国 孝)
アキノノゲシ
秋の野罌栗
キク科アキノノゲシ属
写真 久保清子
日本全土の日当たりのよい野原や道端に生える草丈0.6〜2mの1〜2年草です。茎の上部の葉は小さくて切れ込みは少なく、下部の葉は大きく長さ10〜30cmで切れ込みがあり、茎も葉も傷をつけると白い乳液が出ます。花は淡黄色で直径2cm、枝分かれした細い茎の上部にたくさんつきますが、昼間は開き夕方、曇りの日、雨の日は閉じることを数日くりかえします。サラダに使われるレタスはアキノノゲシの仲間です。花期8〜11月。(文 三国 孝)
エゾリンドウ
蝦夷竜胆
リンドウ科リンドウ属
写真 久保清子
本州の中部地方以北の山地や草地、湿地に生える草丈30〜80cmの多年草です。先のとがった葉は対生で長さ6〜10cm。直立した茎の上部や葉のわきから長さ3〜5cmの青紫色の花を5〜20個つけます。釣鐘型の花は日が当るときだけ少し開きます。仏沼では湿地や池の周りで見られます。花期9〜10月。(文 三国 孝)